「こどもかいぎ」

先日、保育所向けICTサービスを扱うルクミーという会社主催のオンライン上映会を視聴しました。その名も「こどもかいぎ」。

文字どおり、ある保育園を舞台に、子どもたちがいろいろなテーマについて自由に意見を述べ合う様子を記録したドキュメンタリー映画です。

会議に参加する子は主に6~7人がメインで、サークルを作って話し合います。そして男性保育者が司会役となり、その時々の子どもたちの関心事を拾い上げ、話を広げていくスタイルです。

日常のちょっとした疑問から「赤ちゃんはどうして生まれるの?」「なんで人間は死ぬの?」という哲学的なテーマまで、その話題は広範囲で子どもたちの発想の自由さが際立ちます。

会議だけではなく、日常の保育場面での様子も流れます。言葉で気持ちを十分に伝えることができずに手が出てしまいトラブルになる子どもたち…でも保育者は必要以上に手を出すことはなく、できるだけ子どもたち同士で解決するように「待ち」の姿勢に徹します。

「ピーステーブル」という話し合いの場を設け、お互いの気持ちを出し合う子どもたち…なかなか解決するには至りませんが、自分の気持ちを言葉にしたことで意外とスッキリした表情になることもあります。

こうした取り組みを中心に、一年間を通して映画は進みます。「こどもかいぎ」で時に笑い合い、時には衝突して批判されたり失敗する仲間の様子を見て思うところがあったのか、それまでは自分の気持ちを自分の言葉で発言することが難しかった女の子が、初めて自分の気持ちを表明する姿は感動的でした。

21世紀型保育で取り上げられる「非認知能力」には、IQに代表される「認知能力」に含まれない能力、例えば「自分を大切にする力や、自分を高める力、コミュニケーション力」などが含まれると言われますが、この映画を観るとそうした育ちの過程はとても大切だなと改めて感じさせられました。

🧒 👧 👲 👩 🧒 👧 👲 👩

「こどもかいぎ」に関する情報や主催者側の考え方等について詳しく紹介されているサイト(下記)がありますので、興味を持たれた方は是非アクセスしてみられてはいかがでしょう。

映画『こどもかいぎ』オフィシャルサイト (umareru.jp)

掲載されている内容に関する情報は、記事の掲載日現在の情報です。
その後、予告なしに変更となる場合がございます事をあらかじめご了承ください。