子どもの命を守るのは…

この一月の間に2歳~4歳の子どもがマンションや団地のベランダから転落して亡くなるという痛ましい事故が多発しています。

報道などによるとベランダにつながる扉が開けっ放しだったり、ご両親が外出中であったりと、ちょっとしたスキに発生した事故が目立ちます。

歩行を得た子どもたちは「好奇心の塊」です。
閉ざされた空間に置かれた子どもは、外側の世界に興味を持っても不思議ではありません。

また、「わずか2歳程度の幼児に1メートル以上もある柵を越えることはできない」と大人は思い込みがちですが、我々保育に携わる者にとっては、子どもの行動は決して侮れないと経験から分かります。

小さな子どもの行動は予測不可能で、彼らの抱く好奇心や想像力は、時に大人の思い込みを凌駕します。

だからといってむやみに子どもの行動を抑えるのではなく、好奇心は尊重しながらも「危ないこと」は園においては保育者が、家庭においては保護者の方など周りの大人が教えていく責任があると思います。

ただ子どもは未経験なことが多いので、最初の内は手を取りながら丁寧に伝えて行くことも大切だと思います。

例えば歩道帯を歩く時は大人が車道側、子どもがその反対側を歩き、適宜車の怖さなども伝えることが大切だと一般的には言われていることです。

当園でも最近、駐車場のロープに引っかかってケガをしたり、子どもだけが先に車道に飛び出して車に轢かれそうになったこともありました。

こうした際には必ず大人が先に車から出て安全確認をするなど、必ず「危険なこと」は周囲の大人が責任を持って伝えていくことが大切だと思います。

保育中の安全管理は保育者が責任を持って行いますが、園児の受け渡し前後においては責任を持ちかねます。

また、受け渡し後に園庭の遊具で遊んでいた際に園児がケガをしても「保育者が他の園児の保育中で側に付けない状況である」という意味で責任は持てませんので、改めてご注意いただきたいと思います。

大切なお子様の命を守る意味でも、今回の事故報道等を念頭に、こうしたことについてご家庭でも今一度話し合われていただければと思います。

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