特集:出仲間こども園が目指す「食育」①

「食べる」ことは生きることの基本です。
「食」は体をつくり、生きることの楽しさを感じることです。
出仲間こども園では、一人一人の生活の流れや発達を丁寧にみながら、「食」に子どもを合わせるのではなく、子どもの「食べたい」という意欲や意思に「食」を合わせて食事を進めています。
子どもが主体的に食べることはとても大切なことなのです。

 

 

 

 

 

子どもたちが食事をする場所と、あそぶ場所はそれぞれの棚などで仕切り、別の空間にしています。別にすることで、場を衛生的に保つことができますし、子どもたちの気持ちが自然に食事へと向かうようになり、生活リズムを身につけることができます。

 

 

 

 

 

一人でスプーンを持って食べるようになるまでは、担当の保育者が1対1でその子どもに合わせた量を感じながら、また表情を確認しながら、丁寧に食事に向き合っています。言葉がでない時期でも、表情をみれば「食べたい」のか「食べたくないなあ」と思っているのかが分かります。

 

 

 

 

 

1歳にもなると、自分で指さして「次はこれを食べたい」という自分の意思を主張するようになります。また食べものの大きさや食感が「食べにくい」「見た目が嫌い」「眠い」などの理由で食べたくないという気持ちもでてきますが、柔軟に対応しています。完食できることを望まれるかもしれませんが、食べないという選択を受け止めることは主体的に食べることにもつながります。
「自分で」の気持ちも大切にしながら、できない部分は援助し、私たち保育者は食べる楽しさや自分で選ぶ楽しさを感じられることを大切にしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2歳では、自分でたべる量を判断できるようになり、友だちと食べたいという意識が生まれてきます。テーブルの上で盛りつけるときには、保育者が子どもたちに食べる量を確認しながら盛りつけています。食べる量や食べ方などを確認することで、私たち保育者は子どもたちの気持ちや体調などにも気付くことができ、職員間でも共通理解ができます。時には様子に合わせて保育者が食材を小さく切ってスプーンですくいやすいようにするなど工夫して、自分で食べる楽しさを味わえるようにしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このように、「自分で食べる量を決める」という学びは、母乳やミルクを飲んでいる頃から既に始まっているのです。食事の場面で子どもたちが自分の思いを発揮できるようにするため、安心できる環境と保育者との信頼関係を大切にし、食事を丁寧に見守り、生きていく力を育んでいきたいと思います。

 

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