他者のために・・・

近隣の小学校では今日終業式を迎え、明日より夏休みが始まります。

出仲間こども園の朝は今日も青空・・・また一日暑くなりそうです。

すると朝日を受けた園庭に、砂を掃く音とともに人影が・・・

前日の活動で荒れた園庭の砂を掃き、キレイに筋目を立てている先生の姿でした。他の先生や子どもたちが来る前にキレイな園庭でみんなを出迎えようと毎朝の日課になっています。

この夏の時期、雑草の成長は目まぐるしく、道端にジャングルよろしく繁殖しているのを目にします。そんなある日、あれほど生い茂っていた雑草がキレイに刈り取られているのを見ると、スッキリした気分とともに「ああ、誰かが刈り取ってくれたんだなぁ~。暑いのに大変だったろうなぁ~。」と感謝の気持ちが湧き上がってきます。

「率先躬行(そっせんきゅうこう)」という言葉があります。これは「人より先にすすんで行動を起こすこと」という意味で使われる言葉ですが、かつて当園には、誰よりも早起きをして、園庭の掃除、草刈り、保育室のカーテンの開閉、空気の入れ換え等を一人で担ってくれる人がいました。その人は、出勤してきた先生達がすぐに仕事に専念できるように、また子どもたちが気持ちよく朝を迎えることができるように、毎朝一日も欠かさずに尽力してくれました。

 

「他者のために」自分の力を活かす・・・保育の世界に身を置く我々にとっては理想となる姿だと思います。見えないところで人のために行動を起こすということは、なかなか思っていてもできないことですが・・・せめてそうした環境を作ってくれた誰かやその思いに感謝しながら、自分の仕事に一生懸命に取り組む姿勢は、どんな時にでも見失わないようにしたいと改めて感じました。

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