昨年の8月に教育・保育の振り返りと見直しをするために、「育児担当制」で有名な「やまぼうし保育園(兵庫県宝塚市)」の吉本和子先生に来ていただき、園での保育の様子を実際に見ていただきました。
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あれから半年・・・新年度を迎えるに当たり、低年齢クラスの環境構成や生活面・活動面における導線等を再点検をするために、再び吉本先生に来ていただきご指導を仰ぐことにしました。
今回は事前にZOOMを使い当園の間取りを見ていただいた上で、先生より部屋の構成等についてアドバイスをいただきました。それを参考に保育者が遊具や建具の移動を行い、当日を迎えました。
保育室での活動の様子や生活の流れを午前中見ていただいた後、午後から研修と振り返りを行いました。
先生からは「部屋の環境や構成は、ZOOM越しのアドバイスだけにもかかわらず、よくできていた。でも細かい点での子どもたちへの配慮についてはまだ丁寧さが足りない部分が見られる。」という趣旨の講評をいただきました。
振り返ればこの一週間、保育室の環境構成ばかりに気を取られ、子どものための丁寧な保育という「本来の目的」を見失いかけていたのではないかと反省した次第です。
ただ、「半年前に比べれば、子どもたちは随分成長しているよ。」という言葉も同時にかけていただき、少し救われた気分にもなりました。
今回の研修はこの日で終わりではなく、先生には1日目の検証を元に保育室の環境設定案を作成していただき、翌日は低年齢保育室を大々的に「改造」するという計画でした。
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そして翌日・・・棚や建具の遊具や物品は全て廊下に出され、保育室はガラ~ン・・・
さて、大改造の始まりです!
吉本先生が考えられた構想を元に、建具を次々に並べ替えていきます。並べ方、配置の仕方一つひとつに先生の考え方が添えられ、我々も非常に勉強になります。
0・1・2歳児3クラスを一つひとつ検証しながら配置を決めていくのは大仕事です。昼食もそこそこに、作業は夕方まで続きました。
0歳児クラス・・・発想の転換で手前の「太鼓橋」は揺り籠に・・・オモチャも整然と並べられています。
先生によると、棚の上段には容器を、下段にはそれに入れる物を置くなど、オモチャの配置にも意味があるそうです。🤔
1歳児クラス・・・部屋を大きく2つに分け、建具を使ってコーナーが作られました。
クラスも2グループに分け、それぞれに担当者が数名付くようにして、ゆとりを持って子どもたちと丁寧に接することができるように配慮します。
2歳児クラス・・・この年齢になると「模倣遊び」など遊び方にも変化が出てきますので、遊具やオモチャの配置、コーナーの構成にも工夫が必要になってきます。
「台所」「電子レンジ」など、見立て遊びができるような魅力あるオモチャ棚やコーナーが出来上がりました。
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こうして、来年度へ向けての新しい保育環境が整いましたが、勿論これが「完成」ではなく、子どもたちの個性や成長に合わせて、環境もまた適宜変えていかなければなりません。
そうした時に、自分達の思い込みだけでは、今回のように「丁寧な保育」という本来の目的を見失い兼ねません。第三者の客観的な意見やアドバイスを受けることで、自分達が気付けなかったことに気付けたり、思わぬ発想の転換を得ることができるかも知れません。
「完璧な保育」などというものは絶対にありません。
なので今回のように外部の方の視点を積極的に取り入れる機会を作りながら、我々も更に研鑽を積んでいく必要があると改めて感じました。