教員不足深刻化~熊本日日新聞の記事より~

本日の熊本日日新聞に「教員不足先進国の共通課題 ~根本的な負荷の軽減を~」と題して評論記事が載っていました。

記事は意外にも「先進7か国首脳会議(G7サミット)」の話題から始まります。

G7サミットに先立ち7カ国の教育相会合が開催されましたが、「生成AI(チャットGPT)への対応など、さまざまな議題の中で想定外の盛り上がりを見せたのは、教員のなり手不足”に関する話題だった」とのことなのです。

その背景や事情については国によって様々ですが、ドイツやフランスなど他国でも「教員不足」は深刻な問題なのだそうです。

同日の記事には、文部科学省による実態調査結果(2021年5月1日時点)が載っており、熊本県の教員不足率は中学校が全国ワースト1位、小学校ではワースト2位で教員不足が深刻化しているとのことです。

実際に全国では、教員のなり手不足のため教務主任がクラス担任を兼務したり、一人の教員が2クラスを兼任している例もあるとのこと…「教員の働き方改革」ということを良く耳にしますが、早急に改善すべき喫緊の課題なのですね。

教員のなり手不足の解消対策としてよく賃金アップなどの処遇改善が話題になりますが、それだけではなく授業以外での多忙すぎる業務内容に加えて、30人の子どもに教員が1人などの配置基準の改善や見直し等も必要なのではないでしょうか?

ある校長先生は「(教員のなり手不足が続き)ぎりぎりの人員で現場に余裕がなくなれば、いじめの兆候を見逃すなど、対応に不備が出かねない。チームカで乗り切るしかない」と危機感をあらわにしたコメントをされていました。

昨今、保育所や認定こども園等で「不適切な保育」が話題になることが多いですが、「保育士の人材不足」により保育現場にゆとりがなくなってきている状況は、今回の学校の例ととても似通っているように思えます。

園長として少しでも保育者の負担を軽減し、1人ひとりの子どもとゆとりを持って向き合えるように、これからも行事や業務内容の改善に努めていきたいと思いました。

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