依然として終息しないロシアによる「ウクライナ侵攻」にはじまり、今回の覇権をめぐるアメリカによるイラン攻撃など、世界が徐々に「自国第一主義」の閉じた世界になりつつあるようで不安な気持ちになります。
「ブーカの時代」(V.U.C.A.の時代)という言葉を聞かれたことがあるでしょうか?これは現代社会が直面している環境の不確実性や複雑さを表す言葉です。
この言葉はもともと、アメリカの軍事用語として使われていましたが、現在ではビジネス界や教育界でも広く使われています。
特に、テクノロジーの急速な発展や国際情勢の変化、パンデミック、気候変動などにより、社会や働き方、教育、子育てなどあらゆる分野がVUCA的な状況にさらされているという認識が広がっています。
戦争や紛争などの世界情勢だけではなく、我々の身近な社会においても AI技術やテクノロジーの進化は 産業構造の変化をもたらし、職種や仕事に求められるスキルもめまぐるしく変化し、従来通りの考え方では対処できない状況も この先たくさん生まれてくると思います。
このような時代においては、子どもたちに「正解を教える教育」よりも、「変化に適応し、自ら考え、行動できる力」を育てる教育や保育が求められます。
「非認知能力」…というワードを最近よく耳にするようになりましたが、具体的にどのような能力のことを指すのかピンとこられない方もいると思います。
簡単に言えば、読み・書き・計算力など知能テストで測れるスキルを「認知能力」と言うのに対して、「非認知能力」とはテストでは測れない能力のことで、例えば「やり抜く力や協調性、自制心、創造性」などが含まれ、人格形成や学習に大きく影響するとされています。
非認知能力育成の大切さを実証する代表例とされるのが、1960年代からアメリカミシガン州で行われた就学前教育の実験及び一連の長期追跡調査「ペリー就学前プロジェクト」です。
この社会実験で示唆されたことは、小さいうちから勉強を教え込むことよりも大切なことは、安心できる大人との関係の中で、子どもが自分でやってみたいと思い、試し、失敗を繰り返しながらも挑戦し続け、試行錯誤する経験の積み重ねだということです。
そしてこのような非認知能力は、机に向かう時間だけで育つのではなく、遊びや生活の中でこそ育っていく力であるとも考えられています。
それは 答えのない課題に自分で向き合い、考え、試行錯誤しながらも友達と協力しながら解決していく「生きる力」の土台を築くものだとも思います。
「ブーカの時代」は、変化が激しく、正解が一つではない時代です。
先が読めない社会では、「知っているかどうか」よりも、「知らないことにどう向き合うか」「どう考え、どう動くか」という姿勢の方がより大切になります。
こうした時代に必要な力こそが、まさに非認知能力そのものだと思います。
そして、その非認知能力の土台を育むものが、幼児期における「遊び」だと私たちは考えています。
遊びを通していろんなこと体験し、遊びを通して人と交わり、他者と向き合うことでルールを知り…
やがてそれぞれのスキルを持ち寄って、協力しながら一つのものを作り上げる…
そうした「人間力」の土台を、子ども達には身につけていってほしいと思います。
令和8年度のスタートにあたり、当園の教育・保育の考え方について紹介しました。
これからも「園だより」のブログでは、折に触れて当園の保育の特長や方針などについて紹介していきたいと思います。
※イラストは生成AIで作成しています。
◎ペリー就学前プロジェクト、非認知能力について分かりやすく説明がなされているサイトはこちら👇🏻











