本日付の熊本日日新聞にAIに関する二つの記事が載っていましたので紹介します。
一つ目は、「労働の主役 人からロボット中心に」という記事です。
ソフトバンクグループの孫正義氏は、2040年頃にはAIを搭載した人型ロボットが世界で約10億台稼働し、労働の中心が人間からロボットへ移ると予測しています。
AI同士が連携し、多くの仕事を休むことなく担う社会が到来する中、AIを活用しない企業は競争力を失う可能性があります。
その上で、AIを拒むのではなく、人間も技術と共に進化する姿勢が必要だとも訴えられています。
もう一つの記事は、「AI普及 問われる私たち」という内容です。
生成AIが生活や学習、仕事に急速に広がる一方、その回答を無批判に受け入れ、自分で考えなくなる「認知的降伏」が問題となっています。
米ペンシルベニア大ウォートン校のチームが行った実験では、AIが誤った答えを示しても約8割の人が従い、正答率が下がっても自信は高いままという結果でした。
こうした状況に対して、ノーベル経済学賞受賞者16人を含む有識者達が、「AIは産業革命を上回る規模の経済変革を短期間でもたらし、生産性や生活水準を向上させる一方、大規模な雇用喪失や格差拡大を招く恐れがある。」と警鐘を鳴らしているようです。
AIを答えの代わりにするのではなく、人間が根拠を確かめ、最終的な判断と責任を持つことが重要だというのが記事の主な内容でした。
今回の記事に共通しているのは、AIを受け入れるか拒むかではなく、「人間が主体性を失わずにAIと共生するため、どのような力を育てるべきか」という問いかけであると思います。
2030年度以降の学習指導要領改革において情報・AI教育を充実させる動きがありますが、これは単に機器の操作方法を学ばせたり、国語や数学の学習を軽視したりすることではなく、情報に関する授業を週一、二コマ程度拡充しながら、各学校が子どもの実態に応じて授業時数や学習内容を工夫し、主体的にカリキュラムを編成できるようにする改革だそうです。
国語や数学などの基礎的な力を大切にしながら、情報を集め、読み解き、比較し、根拠を確かめ、自分の考えを表現する力を育てることが目指されているようです。
一次情報を確認しないままSNS上の情報に反応する現代の大人の姿そのものが、早い段階からの情報教育の必要性を表しているのかもしれませんね。
こうした社会を見据えたとき、出仲間こども園に求められるのは、幼児期からAIの操作を先取りして教えることではありません。
むしろこの時期に大切なことは、子どもたちが身近な自然や物、人との関わりの中で、「不思議だな」「どうしてだろう」「やってみたい」と感じ、自分なりに試し、失敗し、方法を変えながら考える経験を積み重ねることだと思います。
友だちと意見が違うときに相手の思いを聞き、自分の考えを言葉や表情、動きで伝え、一緒に解決方法を探す経験も、将来AIを主体的に使いこなすための基礎となり得ます。
AIが高度化する時代だからこそ、人と直接関わり、相手の気持ちを想像し、対話を重ね、力を合わせて新しいものを生み出す力の価値は、ますます高まっていきます。
子どもたちが情報や技術に振り回されるのではなく、自ら考え、確かめ、選択し、他者と共によりよい社会をつくる人へと育つための根っこを、日々の遊びと生活の中で丁寧に育てることが、これからの教育・保育に求められる重要な課題であると感じます。
※イラストは生成AIで作成しています。

















