9月に入り、新年度予算をめぐる報道とともに、教育分野でもこれからの学校教育を大きく変える動きが相次いでいます。
9月1日付の熊本日日新聞では、文部科学省・中央教育審議会が示した「次期学習指導要領」の全体像が大きく取り上げられていました。
今回の改定で特に目を引くのが、学校教育へのAI活用を初めて明確に位置付けたことです。
小学校では「総合的な探究の時間」に「情報の領域」を新設し、情報の扱い方やプログラミング、誤情報を広げないための情報モラルなどを学びます。
中学校では「技術・家庭科」を「情報・技術科」と家庭科に再編し、高校までを通してAIやデータサイエンスを活用する力を育てていく方針のようです。
そして小学校では2030年度から新しい学習指導要領が全面実施される予定です。
AIを活用すれば、一人ひとりの理解度に応じて予習や復習をしたり、資料作成や調べ学習を効率よく進めたりすることができます。
一方、記事では実際の授業で、AIが誤った助言をした場面も紹介されていました。
その授業の中で、教師が子どもに「どうしてAIは間違えたと思う?」と問い返します。
AIは必ずしも正しい情報を提供してくれるとは限らない
これから大切になるのは、AIの答えをそのまま受け入れるのではなく、自分で確かめ、考え、判断する力なのだと強く感じます。
また、デジタル化が進むことで、子ども同士の対話が減ってしまうことへの懸念も示されています。
同じ教室にいながら端末上のチャットだけで話し合うようになれば、人の表情を見たり、相手の考えを聞いて自分の考えを変えたりする経験が少なくなる可能性があります。
こう考えると「便利になること」と「深く学ぶこと」は必ずしも同じではないという視点も必要であるように思います。
もう一つの目玉が、各教科の授業時間の一部を学校独自の活動などに振り替えられる「調整授業時間数制度」です。
一人ひとりの子どもに合わせた教育を行いやすくなる一方で、学習内容をほとんど減らさないまま新たな教育を加えれば、学校や教員の負担がさらに増えるという問題もあります。
AI教育を進めるのであれば、機器の整備だけでなく、教員研修や人員配置、教育内容そのものの整理まで含めた総合的な環境整備が重要になってくると記事では述べられています。
今回の改革で問われているのは、単に「AIをどれだけ使えるようになるか」ではなく、「AIがある時代に、人間がどのように考え、判断し、人と関わっていくのか」ということなのだと感じました。
出仲間こども園の子どもたちが小学校へ進む頃には、こうした教育が少しずつ始まっています。
だからこそ幼児期には、AIの使い方を先取りする以上に、「なぜ?」「やってみたい」「もう一度試したい」と思える心を育てることが大切です。
友だちと話し、実際に触れ、失敗し、考え直す経験は、AI時代にも変わらない学びの土台です。
これからも新しい時代を見据えながら、自ら問い、考え、人と関わる力の根っこを育てる教育・保育を大切にしていきたいと思います。
※イラストは生成AIで作成しています。









