子どもの心は繊細なるセンサー

「先生、これ描いたよ!」
太陽の日差しで、寒気も幾分和らいだある朝のこと・・・一人の園児が、自分の描いた絵を主幹の先生に見せようと駆け寄って来た。それは、主幹が用事で中庭に出た時だった。
「上手だね!これ誰?」
主幹が描かれている人物のことを尋ねると、その子は得意げ答えた。
「美由紀先生だよ!」

再び視線を絵に戻した。さんさんと輝く太陽と、中庭で見つけたであろうテントウ虫、子どもの描く絵はその子の心象を如実に表現する。中でも主幹の目をひいたのが人物の服の中央に描かれた図形だった。

「これって?」
「これだよ!」
その子は主幹のトレーナーにプリントされたロゴマークを指さしてそう言った。

 

と、今日はいつもと違い小説風の書きだしをしてみました。「巣ごもり」生活が続くと変化が欲しくなるのでしょうか?もしくは、子どもが保育者に向けての純粋な気持ちを示してくれた嬉しさと絵の素晴らしさに触発されたのかもしれません。

それとは別に、子どもは、本当に大人とは違ったものに興味を示し、独特の視点で物事を見ているんだなとつくづく思います。ある時は、園長の足の裏の靴下の破れまで指摘されました。😅
ということは、子どもたちは我々の普段の様子を注意深く観察し、その言動や一挙手一投足を細かくチェックしているということです。彼らは、ご家庭での出来事もつぶさに見ており、担任にもいろいろとお話ししてくれます。我々も保護者の方々の気持ちと同じ視点に立って、子どもと接する時の言動、言葉づかい、声かけの仕方、声の大きさ、服装に至るまで「保育者」として自覚をいつも意識して教育・保育に当たる必要があることを改めて感じさせられた瞬間でもありました。

掲載されている内容に関する情報は、記事の掲載日現在の情報です。
その後、予告なしに変更となる場合がございます事をあらかじめご了承ください。