ターニングポイント!

いよいよ10月!今年度も折り返しの時期になりました。
「まん延防止等重点措置」も終了し、街にも少しずつ普段の活気が戻ってきたようで何だか気持ちも前向きになります。(まだまだ油断は禁物ですが)

コロナ禍で、子どもたちもなかなか外に出ることができずに、例年だったら海に山に、思いっきり体を動かして遊びに没頭できていたのに、残念な夏だったなと思います。その分、これから園の方では、子どもたちが思いっきり遊びに取り組めるような活動を仕組んでいきたいと思います。

本園ではイングリッシュなどの知的な体験も取り入れてはおりますが、何よりも「遊び」を生活の中心において教育・保育活動を実践しております。これほど遊びを重要視しているのは、子どもの頃に思いっきり遊びに没頭した経験が、その後の生活における「生きる力」につながると思うからです。

高級な釣り道具があれば、途端に大物をバンバン釣り上げられるのかといえばそうではなく、やはり釣果を上げるためには積み重ねられた経験により培われたスキルがなければ難しいというのと同じように、どれだけたくさんの知識があったとしても、こうしたスキルが身についていなければそれまでの知識を十分に発揮することが難しいと思います。

そうした経験を紡ぐもの・・・乳幼児期においては、それが遊びだと思います。
遊びは主体的である。主体的な遊びには集中できる状況が生まれる。主体的な遊びの中では考える場面も多くなる。その中で、今まで身につけてきた知識や体験が結びついて新しいスキルを獲得していく・・・知識に代表される認知能力にたいして、改訂された教育保育要領で重視されている「非認知能力」育成の意義はここにあると思います。

私がかつて支援学校小学部の教員だった頃、その教育形態は「生活単元学習」と呼ばれ、そこでは子どもたちの興味・関心をベースに、それぞれの「できる状況づくり」を念頭に置いた遊び場づくりや遊び活動の実践を行っていました。一人ひとりの子どもたちが興味・関心を示す遊びの事例を担当の教師達が持ち寄り、それぞれに主体的に遊べる遊具を提案したり、手作りの遊び場を試行錯誤の中で作り上げては、子どもの様子を見ながら都度都度に修正を加えていたものでした。主体的に活動できる生活なので、子どもたちは毎日意欲的に登校し、何も言われなくても思い思いの活動に取り組むようになる・・・、やがてその集中力が中学・高校の作業学習につながっていく・・・そのような教育課程で将来の職業訓練へのみちすじを保障していたわけです。

「遊びは学び」これから本年度後半へ向けて、子どもたちには遊びを通して「一生ものの力」のベースを築いていって欲しいと願っています。

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