今日28日は官公庁の「仕事納め」・・・園での教育・保育も今年は今日で終わりとなります。今年4月に進級した子ども達の姿が、つい昨日のことのように思い出されます。
今年一年、保護者の皆様方には大変お世話になりました。
さて、2018年4月に「改訂認定こども園教育・保育要領」施行されましたが、それに伴って本園の「行事」の考え方も変えてきたところです。一般的な「行事」と言えば結果が全てで、それまでの保育者・子ども達の姿がなかなか見ることが出来ません。
本園における「行事」の捉え方は、あくまでも日々の生活や遊びの中で、子ども達が興味・関心を持った内容をベースに、保育者が適宜一人ひとりに応じて声かけや誘いかけをしながら1つの形にまとめ上げていく過程を重視しております。
「子ども主体=自由保育=放任」と誤解されることもあるかも知れませんが、子ども達に「自分で考える」「自分達で作り上げる・やり遂げる」体験を十分に味わわせるためには、どのような配慮や導きが必要なのかを考えることが我々保育者の最大の課題だと考えております。
例えば12月16日(土)に実施した「なかまっこタイム」を例にとると・・・ゆり組さんの発表は、女の子たち数名の積木を使った遊びがきっかけで「町づくり」が始まり、子ども達一人ひとりが好きなもの、興味があるものを取り入れ、どんどん遊びが広がりました。そこにはこれまでの園生活の中で子ども達の印象に残った体験等が反映されています。
野外活動で虫に興味を持った子ども達は・・・
「虫」をテーマに作品を作り、なかまっこタイム当日に発表したり・・・
8月の「夜間動物園見学」で動物に興味を持った子ども達は・・・
自分達が好きな動物を作り上げ、発表しました。
LaQ(ラキュー)が好きで、日頃から恐竜など自分達が好きなものを作っていた子達は・・・
ダンボールで恐竜づくりの共同製作・・・保育者も時折協力して完成!
なかまっこタイム当日は自信満々に発表できました。
また、年間を通じていろいろな活動をしますが、1つの活動を終えたらそれで終わりということではなく、そこから他の新たな単元活動につなげていけないかと保育者は各自アイディアを出し合っています。
5月に苗植えをし、10月に収穫したサツマイモを使って・・・
干し芋作りをしたり・・・
お店屋さんごっこに興味があった子ども達は7月にピザ屋さんごっこをしましたが・・・
ちょうどその頃、夏野菜の収穫でミニトマトが手に入ったので・・・
保育者の声かけもあり餃子の皮を作ったピザを作り、年中・年少さんを招待しようということになりました!
その名も「なかまっこカフェ」🍕
ピザづくりチームとカメラマンチームに分かれて準備万端!
カフェは大成功🎉
みんなで力を合わせてやり遂げた経験はとても貴重でした✨
ちなみにこうした「お店屋さんごっこ」の体験も、なかまっこタイムの「ゆめタウンチーム」の発表につながっています。
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子ども達の日頃の興味・関心を活かした活動を用意する・・・その体験を発展的に活かせるようにその後の活動にも結びつけていく・・・言葉で表すと簡単なようですが、保育者にとっては実に実に大変な作業です。
興味・関心も、性格もまちまちで、気まぐれな子ども達一人ひとりの状況を把握し、それを一本の糸にまとめていく作業にはとてつもないエネルギーが必要です。
ある意味筋書きがない行事を手探りで発掘していくような大変な作業を、先生方には要求しているのかも知れません。
それでも先生方は文句の1つも言わず、「やり甲斐がある」と言って精力的に取り組んで下さいます。
保育者のなり手不足が言われていますが、やはり保育者にとって教育・保育に対するモチベーションはとても大切だなと改めて感じました。
最新のニュースによると、日本の1人あたりの名目GDPが経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中21位、G7で最下位となったそうです。経済の低迷、少子高齢化・人口減少により、子ども達が大人になる頃は、今よりもっと厳しい社会になるかも知れません。社会の変化に適応し、自分で考える力を小さい頃から育むことは、今後ますます重要になると思います。
本園での生活を通して、子ども達が少しでもそうした「生きる力」を伸ばせるように、私たちもより一層努力していきたいと思います。
今年一年、大変お世話になりました。
新しい年が皆様にとって、より良き一年になることをお祈りいたします。