いつも本園の教育・保育に温かなるご理解・ご協力をありがとうございます。
今回のテーマは「教育虐待」について…
聞き慣れない言葉かもしれませんが、“学び”が子どもの重荷になってしまう状態のことを指します。
今月7日に発生した東京メトロ東大前駅での切りつけ事件、大きな衝撃を受けた方も多いと思います。
あまりにも身勝手な犯行とその動機は全く容認できないことは大前提として…
一方で、我々大人が知らず知らずのうちに子どもの心を追い込んでいることはないでしょうか?
ここでは、どうしてこのような悲しい出来事が起きてしまうのか、身近なところから考えてみたいと思います。
教育虐待ってなに?
こうした状況が過剰に続くと、子どもの自己肯定感が育たず「自分は愛されていない」「失敗は許されない」と感じてしまいかねません。
今回の事件のように成長の過程で抱いた不安や怒りが、その後の人生に影を落とすことも…
そうならないために心に留めておきたいこと…
大切にしたいことは、“できたかどうか”ではなく、子どもたちに寄り添い、“やってみたい気持ち”を見守る大人の姿勢だと思います。
そのために大切なのは…
大切にしたい5つのポイント
1. ペースはそれぞれ
成長の歩みは人それぞれ…大人の時計ではなく、子どもの時計で歩きましょう。
2. 興味の芽を一緒に探す
「なんで?」と目を輝かせたらチャンス!子どもと付き合う機会をできるだけ作りましょう!
3. がんばりの後は心のごほうび
結果の善し悪しだけではなく、「最後までがんばったね!」と努力の過程を言葉で包みましょう。
4. 比べない・急がない
兄弟姉妹やお友だちと比べず、昨日のわが子と比べましょう。(子ども自身の成長に目を向ける)
5. 大人も深呼吸
忙しい毎日でしょうが、まずは大人がリラックスして笑顔を見せることが、子どもにとっての最高の安心材料となります。
「自己肯定感」は、幼い頃に芽吹き、大人の温かなまなざしとともに大きく育つ“心の根っこ”です。
子どもたちは、失敗と成功をくり返しながら自分だけの色を見つけていきます。
その成長の過程に必要なのは、「もっと早く!」と背中をぐいっと押す手よりも、「いつでもあなたの味方だよ」とそっと見守り、差し伸べる大人の手ではないでしょうか?
これからも園とご家庭とが手を取り合い、子どもたちの健やかな未来について考えていけたらと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。