先週11月8日(土)にたんぽぽ組・ちゅうりっぷ組を対象とした「なかまっこタイム」を実施しました。
「なかまっこタイム」はレクレーションを主体とした親子の交流行事です。
今回は、本園でスポーツ指導を担当されている濱口先生を講師に、「親子のふれあい」をテーマとしたお話しをしていただきました。
まず園長からは、園の方針である「向かい合い保育」を例に話をしました。
赤ちゃんの泣き声や喃語、指差しなどもすべて子ども達の「伝えたい」という気持ちの表れです。
その小さなサインを親が受け止め、向かい合って応じることが、やがて友達との関わりや社会性を育てる土台になります。
「親子が向き合う時間」を意識して過ごすことが、子どもの心の育ちにつながる大切な一歩だと思いますので今回の行事を企画しました。
次に濱口先生からは、親子間のコミュニケーションの重要性についてのお話しがありました。
子どもは1歳から2歳にかけて、親の表情を読み取り、喜んでいるか、困っているかなどを観察する力を身につけます。
この「表情を観察する力」が、3歳以降、大人になるまでの円滑なコミュニケーション能力を伸ばし、対人関係を築く基礎となります。
人間はテレパシーを使えないため、言葉や表情を通じて気持ちを伝え合うコミュニケーションが、親子、友人、職場、夫婦などあらゆる人間関係において不可欠であるということを特に強調されました。
その後先生の方から、家庭でもできる体幹づくりの遊びを、楽しい実技を交えて紹介していただきました。
【高い高い】
ただ高く持ち上げるだけでなく、少しスッと落とす動きを加える。
親が楽しそうな表情で、子どもと向かい合って行うことが重要です。
【ロボット歩き】
親の足の上に子どもを乗せ、手をつないで一緒に前後左右に歩きます。
【トンネルくぐり】
親が足でトンネルを作り、子どもがその周りを回ったり、中をくぐったりする。
8の字にくぐるなどと応用をしても面白いです。
【向かい合ってジャンプ】
親は足を閉じ、子どもは足を開いて向かい合い、手をつないでジャンプします。
【バランス遊び】
親子で向かい合って片足で立ち、どちらが長くバランスを保てるか競争します。
後ろに注意しながら、フィギュアスケートのように体を反らす動きを取り入れても面白いですよ。
【新聞紙を使った遊び】
新聞紙を親子で一緒に丸めてボールを作ります。
作ったボールを投げ合ったり、転がしたりして遊びます。
ママの手のひらを狙って、えい!!
ボールが当たった時に、親が「うわー、やられた!」などと大げさなリアクションを取ったりすると、遊びがより楽しくなります。
ボールを「りんご」や「ケーキ」などに見立て、「お母さんお腹すいたな」といった声かけでごっこ遊びに発展させたりといろんなバリエーションに膨らませて遊べます。
コロナ禍以降、子どもがYouTubeなどの動画を一人で見る機会が増加傾向にあり、そのことで相手の反応を見ながらやり取りする双方向のコミュニケーションの機会が減り、表情を読み取る力が育ちにくくなる懸念があると濱口先生は語られます。
『家庭では、短い時間でも「向かい合って遊ぶ」「一緒に笑う」ことを大切にしてみて欲しい…新聞紙やチラシ、指人形など身近なもので十分楽しめます。』…そういう言葉で講義は締めくくられました。
今回の講座を通して、親子が向かい合い、心と体でふれあう時間の尊さを改めて感じました。
「特別なこと」ではなく、日々の中で少し立ち止まり、子どもの目を見て笑い合う…その積み重ねが、何よりの成長の糧となるのではと思います。

























